工場は昭和16年の木造建物で古い、「古いのは仕方ない、だからきれいに」という指導。 こういうことを通して人を招くということの意味と心得を教えられた。 更に床の敷物とディスプレー台の展示マットの色、正面壁面は素材の白樺、展示額の統一、木製の陳列棚の選定など全てをお願いして、直前は深夜までの作業が続いた。 社員一丸の手作りでようやく出来上がり、ご覧いただけるようになった。 展示内容は
1.楊枝の発展過程である黒文字、卯木、白樺各ようじの製造工程と道具類
2.世界50ケ国以上のようじ
3.ようじ・歯ブラシの原型である歯木
4.歯木から抽出した成分を含んだ練り歯磨き
5.世界の珍しいようじ
6.ようじを使う風俗の浮世絵などである。
お披露目は平成2年5月26日(土)晴天に恵まれた。 式典は一切なしでいつでも気軽に参加してもらえるようにして、資料室を見てもらった。 資料室の横の空き地にテントを張り、軽食とつまみを準備し、女性スタッフはコーヒーを 出した。資料室の資料集めでお世話になった方々、長く勤めて下さり定年で退職された方々、仕入先、友人などをお招きして楽しい初夏の一日を過ごした。 余談ながら10周年は、全く同じ形式で、特別展として50点位の浮世絵を展示した。
平成5年 歯間ブラシを3種、糸つきようじ、三角ようじ10本を入れた携帯ケース(デンタルセット)を発売した。認知度が上がってきた歯間ブラシと三角ようじをセットすることで、三角ようじをデンタルケア用品と分かって欲しいと思って開発した。三角ようじの地位向上の作戦の一つである。 平成9年 奥歯用糸つきようじを発売。従来の糸つきようじでは肝心の奥歯に使えない。 その奥歯が磨きにくいので歯の問題が多い。 結果は店頭では余り売れなかったがギグト・ノベルティ商品として人気を博した。
平成10年「楊枝から世界が見える」(冬青社刊)を出版した。大きな反響を得た。(画像) 嬉しかったのは同業者が出版記念のお祝いをしてくれ、その出版を喜んでくれた。